在院生の声
平田 光司さん

プロフィール

平田 光司さん
  • 2022年[秋]入学

ビジネスパートナーとして顧客に寄り添える税理士になるために
必要なスキルを身につけたい

オンライン講義で地方からでも税理士を目指せるLEC会計大学院を知り、本学に入学しました。入学してから1年間で感じたことを伝えたいと思います。

大学院に進学してよかったこと

実務や税理士試験では、税額計算や理論暗記がメインになりがちです。大学院の講義では、自ら考えて論文やレポートを進める必要があるため、税について考える機会が増えました。そのため、少しずつではありますが、税理士に必要な問題解決能力を身につけられていると思います。

また「租税法研究指導」で他の学生が取り組んでいる研究テーマを知る機会があることや、グループワークがある講義で他の学生の意見を聞く機会があります。LEC会計大学院はパンフレットにも記載があるように幅広い年齢層の方が通学しているため、様々な方の問題に対する意見を知ることができます。

社会人のための大学院ということもあり、土日の講義がメインになります。そのため、土日はほぼ講義を受けることになり結構大変ですが、税務以外にも経営の知識など様々な知識を身につけることができるため大学院に進学してよかったと思っています。

オンライン履修に感じるメリット、デメリット

メリットとしては、オンライン講義のため、地方にいながら講義を受けられることや一定期間に限りZoomで録画された過去の講義の見直しができることです。また通学時間がないため、通常の大学院と比べ時間にゆとりを持てると思います。私は、四国からLEC会計大学院の講義を受けていますが、文献等の資料を集めること以外は通学に比べて不便だと感じたことはありません。

デメリットとしては、Zoomを利用して講義を受けるため、通信環境が悪いと講義中に通信が切断されて講義にしっかりと参加できなくなる問題や指導教授とZoomの画面共有を使用して資料を共有できなくなる問題があることです。そのためパソコンにLANケーブルを接続して有線で講義を受けるなど通信環境の整備は必要です。また年に数回懇親会がありますが、オンラインでの講義がメインであるため、学生同士の関わりは少なくなる傾向があると思います。

興味深かった・学んで良かった講義

個人的には「租税法」と「会計制度」の講義を受けてよかったと思っています。

「租税法」の講義は、租税の意義からはじまり、税法の解釈、税務事例など税に関する基礎的なことを学びました。講義の内容が難しく全ての内容を理解することは難しいですが、税を深く知るきっかけを掴むことができることや納税者が租税回避をするために様々な手法を考え出していることを知ることができたため、自分の知識の引出しを増やすことができました。また、「租税法」で学んだことは、自分で条文を解釈するときや税法の適用を検討する時に活かすことができます。

「会計制度」の講義は、税理士試験の簿記論や財務諸表論で勉強した範囲になりますが、先生の独自の解釈を聞くことにより、現行の会計制度の問題点や疑問点を知ることができます。この講義で改めて会計の目的を知り、会計制度について考える機会を得ることができたため面白かったです。

オンラインでの修士論文指導、本学指導体制の有効性

LEC会計大学院は、休暇期間を除き進捗確認のために毎週論文の提出があります。本学主催の懇談会でも話題になりましたが、指導教授に毎週論文を見てもらえる機会は、他の大学院ではなかなか無いと思います。一方で、毎週論文の提出があるため、それがプレッシャーにもなります。しかし、この論文を提出する機会があることにより、日々少しずつでも論文を書き進めなければいけないと思うことができるため、論文を書き進める原動力にもなります。修士論文の指導では、指導教授ごとに指導の方法は違うと思いますが、論文の完成に向けて適切なアドバイスをして支えてくれます。私の指導教授の場合は、文面の指導だけではなく、期ごとでの進捗目標やおすすめの本の紹介、ツールの活用など様々なサポートをしてくれます。

また論文の文章の書き方は、入学後の最初の半年で「アカデミック・ライティング」の講義があり、この講義で論文に必要な文章の書き方を学ぶことができます。そのため、私のように論文を書いたことがない人も「アカデミック・ライティング」で教わったことに気をつけて文章の書き進めをすることにより、論文の完成に近づくことができます。

将来の目標、今後の抱負

職業会計人として問題解決能力を身につけることと論文の審査員を納得させる論文を書くことがLEC会計大学院在学中の目標になります。論文を完成させるために必要な知識をまだ完全には習得できていませんが、日々少しずつ論文を書き進めることで必要な知識を習得して、論文の完成とともに税理士に必要な問題解決能力を身につけたいと思っています。そして将来は、ビジネスパートナーとして公平な対応及び公平な判断ができる税理士を目指したいです。

大学院進学を検討中の方へメッセージ

LEC会計大学院の入学前に、研究テーマを考えると思いますが、なかなか決まらないと思います。そこで、租税判例百選等から自分が興味を持てるテーマを2つから3つ選択し、その中から1つに絞り、仮の研究テーマを決めることをお勧めします。実際の研究テーマは、入学後に「租税法」やその他の講義で題材に上がったもので自分が興味を持てたものや「租税法研究指導」の講義の中で指導教授に相談して決めていくといいと思います。本学主催の懇談会で、修了生の方の話を聞く機会がありましたが、自ら進んでやりたいと思える研究テーマにしないとなかなか論文を書き進めるのは辛いとおっしゃっていました。

また講義によっては、基本的な知識を習得していることを要件としているものもあるため、あらかじめ税理士試験以外で比較的合格率の高い税法の試験を受けて各税法の基礎知識を身につけておくと、各講義を受けたときに講義の内容が頭に入りやすいです。

最後に、税理士を目指すためLEC会計大学院への進学を検討すると思いますが、入学後、学習に当てる時間や論文の執筆の時間が確保できないと、論文執筆やレポートが進まず、他の人に後れを取ることになります。本学には論文指導のフォロー体制があるものの、結局のところ論文を書くのは自分自身であるため、自らの力で論文を書き進める意識をもって論文の執筆に取り組む必要があります。大学院進学後に迷いが生じないようにするためにも、何のために大学院に進学するかを今一度考えると良いと思います。

長々となりましたが、LEC会計大学院への入学を検討している方にこの情報が役に立てば幸いです。

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