修了生の声
戸村涼子さん

プロフィール

戸村涼子さん
  • 税理士・freee認定アドバイザー・MFクラウド公認メンバー
  • 戸村涼子税理士事務所所長

税理士までの道のり

  • 2001年4月 大学卒業後、都内会計事務所に就職(結婚・出産、仕事復帰)
  • 2003年12月 外資系企業数社にて約8年間経理・財務担当
  • 2007年12月 税理士試験簿記論 合格
  • 2008年12月 税理士試験財務諸表論 合格
  • 2010年12月 税理士試験消費税法 合格
  • 2011年10月 日系上場メーカーにて約3年間経理・財務担当
  • 2012年10月 LEC会計大学院入学
  • 2014年9月 LEC会計大学院修了
  • 2014年10月 都内税理士法人勤務(外資系企業の顧問を担当)
  • 2015年1月 税理士試験税法2科目免除認定
  • 2015年9月 税理士登録
  • 2016年4月 戸村涼子税理士事務所開業

企業の経理・財務部門での勤務経験は、実際のお金の動きを組織の中から学べた貴重な機会

学生時代、姉がたまたま簿記の勉強をしていて、そのパズルのような面白さに惹かれ自分自身も勉強を始めたのが最初のスタートです。その延長で、会計事務所でアルバイトをし、そのまま就職しました。税理士試験の勉強を本格的に始めた矢先、結婚・出産が重なり、一時期勉強をストップしましたが、子供が5歳くらいの時に再開し、3科目に合格しました。ただ、その後なかなか次の科目に合格することができず、少しでも早く資格を取得しスタートラインに立ちたい、という気持ちで大学院進学を決断したのです。

仕事はずっと継続していましたよ。税理士事務所の後、外資系企業数社の経理・財務部門で約8年間経験を積みました。そこで英語やビジネススキルが身についたのは良かったですね。その後、日系上場企業の経理部に転職し、経理・財務部門で3年勤務しました。そこでは決算短信、有価証券報告書の作成なども担当しました。LEC会計大学院に入学したのはその頃です。会社の経理というのは、組織の中から経営者に近い立場で業務ができるので、税理士事務所と違い、実際のお金の動きが中からわかるんですよね。貴重な経験だったなと感じています。

大学院に進学を決めた時には、子供は小学校3年生でした。2年間、家族には本当に支えてもらいましたね。平日の夜も授業が入るので、義理の母が家事を助けてくれたり、協力体制を敷いてくれて、とても感謝しています。

修士論文の作成に精力をつぎ込む中、授業は楽しく、適度な気分転換に

今、振り返ると、大学院時代の2年間は本当に贅沢な時間だったなと思います。修士論文の作成は、これまで全く経験のないことだったので、非常にエネルギーを使いました。その分、大学院での授業はとても楽しく、気分転換のような気持ちで受けていましたね。今、私は、クラウド会計専門の税務顧問をメインに仕事を請け負っていますが、在学中に履修したIT系の授業が非常に役立っているなと感じています。それまでは独学で勉強した程度だったので、エクセルなど、授業で実践的に使いながら、きちんと体系的に学べたことが、今の土台になっています。

修士論文のテーマには、外国法人を選択しました。元々国際関係が好きだったので、それに関するテーマにしようかなと漠然と考えていたのですが、なかなかそれを過去に扱った人もいないし、面白いかなと思いつつ不安もあり…。ただ、たまたま改正が予定されているテーマがあったので、やはり挑戦してみようと決めました。
他の大学院ですと、基本的には1人の先生と1人の学生で作成を進めていくと思うのですが、LEC会計大学院の場合には、複数の先生の指導を受けることができますよね。指導の視点が増えることは、様々な角度からチェックしてもらえるということで、その点が非常に大きかったです。主査の先生には税法の専門的な部分をチェックしてもらい、副査(構成指導)の先生には徹底して文章面をチェックしてもらいました。非常にバランス良くご指導いただいたなと思います。

平日はなかなかまとまった時間がとれないので、仕事が休みの時や大学院が休みの時はできるだけ集中して論文作成を進めました。ぶつ切れの時間ではちょっと難しいですね。できるだけまとまった時間をとることは論文作成にとって非常に必要なことだと思います。

税理士試験に長い年月をかけるのはもったいない もっと勉強すべきことがある

税理士試験を受験する場合には、どうしても条文を丸暗記してそれを吐き出すというタイプの勉強になってしまいます。一方、大学院では、条文の構成だったり、通達の役割だったり、試験勉強だけでは絶対に理解できないことを学べるんですよね。一番鍛えられたのはやはり文章力です。「簡潔に書く」という点は、とにかく徹底して叩き込まれました(笑)論理的な文章を書く力が格段に上がりましたね。

税理士試験は今でもボールペンでの記述ですが、紙の申告書を手書きで、というのは今の時代まず実務ではありえません。また、ITや商法など、もっと実務の中で必要となる科目はたくさんあるので、税理士試験に長い年月かけるのは非常にもったいないと思いますよ。私自身は大学院を経由して資格を取得して本当に良かったと思っています。

税理士は独立開業を考える女性にはとても良い職種 これからも若い起業家の成長をバックアップしていきたい

勤務していた時は激務で、時間に追われる生活をしていたので、場所・時間に自由な働き方をしたい、ということ、また、経営者の方に直接サービスを提供したい、という想いで独立を決意しました。ネットビジネスと海外取引に強みを置いています。現在独立したばかりで、顧問先もまだ数件程度ですので、時間的には比較的余裕があります。1件のお客様に十分な時間を取れているので、質の高いサービスを心掛けることができています。また興味のあるセミナーに参加したり、そこで得た知識を記事にまとめて自分のホームページにアップしたり、それが自分自身にも非常に勉強になっているなと感じています。

私も独立したばかりですが、お客様も独立したばかりという方が多く、業種としては、IoTやWeb開発、外国の特許取得サービスなどですね。20代の経営者の方もいらっしゃいます。若い起業家が成長していくのをバックアップしていけるのが非常に楽しいですね。

自宅で開業しているので、子供も私の仕事を意識しているようで、「今日は税務署なの?」など、聞いてくるようになりました。家にいる時間も増えたので、子供との会話も増えたように思います。個人で最初からここまで信用があって、すぐに事業が始められる職種ってそんなにはないのではないでしょうか。女性で独立したい人には本当に良い職種だな、と思いますね。

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